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カメラマンの知恵

独学でカメラマンになりたい人や今現在カメラマンの方に役立つ話を書いていきます

カメラマンを目指すなら高額レンズの前にスピードライトを買う方がいい理由


一般的に、カメラマンを目指そうとするとまずカメラやレンズを揃える人が多いです。ですが、実際にカメラマンをやってきた経験からすると、レンズよりもスピードライト(カメラ上部に取り付けるタイプのストロボでワイヤレスでも発光可。尚、メーカーによって名称は異なる)を複数台揃えることを優先した方がいいと感じています。今回はその理由をお伝えしていきます。

 

※今回は、広告写真を撮るカメラマンや人物の撮影をメインにする人を対象としています。風景写真家等は当てはまらない可能性が高いのでご注意ください。

 

商品や料理の撮影はライティングが一番大事

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僕は主に商品や料理等の商業写真を撮影していますが、商業写真の撮影をしてきて一番感じるのは、カメラやレンズの性能よりもストロボライティングの良し悪しがそのまま写真の良し悪しになることがほとんどだということです。

 

自然光をメインに撮影することも不可能ではありませんが、常に自然光でベストな環境に巡り会えるわけではありません。むしろ、自然光でも問題なく撮れるような案件は稀です。通常の撮影ではストロボを使って自由に撮影環境を整える方がはるかに撮りやすく、良い写真になりやすいんです。

 

なので、カメラマンを目指すのであればカメラやレンズも大事ではありますが、まずはスピードライトを複数台揃えてライティングの練習をしていくことが先決です。より早くライティングの勉強に取り掛かることができれば、それだけ早く実践で使えるスキルを身につけることができます。

 

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現代は高額なレンズで無くても必要十分な写り

レンズよりもスピードライトが優先と考える理由は、現代の一眼カメラ、デジタル対応レンズであれば必要十分な性能であることがほとんどだからです。各メーカーの高額レンズはやはり値段相応に良いレンズです。画質だけでなく、AF速度や使い勝手、防塵防滴等、プロになるなら遅かれ早かれ必要になってくるのは間違いないのですが、デジタル時代になってからのレンズは正直なところAFも実用的で画質に関しても必要十分です。デジタル時代になってモニターで拡大して確認できるようになり、レンズ性能の粗探しができるようになりましたが、観賞距離からでは余程の廉価版でない限り十分な写りになります。

 

また、広告系の撮影となるとAF速度や防塵防滴は必要ないことがほとんどなので、最初から無理して高額レンズを揃える必要はなく(かといって一番値段の安いレンズは避けましょう)、スピードライトやスタンド、アンブレラ等のライティング周辺機材を先に揃えていく方がいいでしょう。

 

ちなみに、商品や料理撮影をメインに行っていくならF2.8通しの高額レンズ等ではなく、標準・中望遠のアオリレンズを先に揃えてしまう方がいいのですが、アオリレンズの選択肢を考えると、キヤノンかニコンのフルサイズ。ソニーのフルサイズミラーレス一眼か、オリンパスという選択肢になります。アオリレンズを使うことを想定すると、APS-Cは使いにくい焦点距離になるので、カメラだけは最初から実践で問題なく使えるものを選択しておく方がいいかと思います。

 

まとめると、

 

・カメラとスピードライト(ライティング周辺機材)は優先的に揃える。

・レンズは先にアオリレンズ、通常のレンズは中程度のものでも可。

 

ということですね。人物撮影メインの人はアオリレンズはそこまで必要としないと思うので、カメラとスピードライト等を優先して、ズームレンズは中程度のものにし単焦点レンズを揃えていく方がいいでしょう。

 

人物撮影でも数秒置きにずっとシャッターを切っていくような撮影は、スピードライトよりもモノブロック等の大型ストロボの方が向いています。ですが、1人の被写体を少し撮るぐらいならスピードライトでも十分撮れるので、先にスピードライト。追い追いモノブロックでもいいかもしれません。

 

ライティングの勉強が写真上達を後押しする

そして何より、商品や料理撮影等でライティングの勉強をしていくと、どこからどんな光を当てるか?という思考プロセスが鍛えられますが、この思考プロセスは自然光で他の被写体を撮影する時も非常に役に立ち、写真上達に拍車をかけるということです。

 

光の組み立てを考える癖を身につけ慣れることで、写真の良し悪しを左右する要素(光、背景、構図、焦点距離、絞り、シャッター速度等)の組み立てを行う思考の練習になります。いきなり写真の良し悪しを左右する要素を考えろと言われても、組み立ての思考に慣れていないとすごく難しく感じてしまいますが、ライティングの勉強で光の組み立ての思考に慣れれば慣れる程容易に取り組むことができます。

 

写真上達の後押しになるというのが、僕がレンズよりスピードライトを先に購入しライティングの勉強をすることを勧める1番の理由です。高額なレンズを買っても、それを扱えるだけの腕が無ければ撮れる写真は変わりません。ならば、先にスピードライトを買ってしまい、ライティングの勉強をして腕を上げましょうということです。

 

高級な機材が揃っていても、良い写真が撮れなければ次から仕事はありません。逆に、機材が余程廉価版でチープな機材でなければ、お客さんは機材で判断しません。当たり前ではありますが、お客さんは機材ではなく「このカメラマンはどんな写真が撮れるのか?」ということを重要視しており、良い写真を納品できればまた依頼してもらえる確立は高くなります。

 

もちろん、機材にお金をかける必要はないと言ってるのではありません。あくまで、これからカメラマンを目指す人が優先的に揃えたい撮影機材の話であって、プロとして活動してくなら仕事として必要なレベルの機材を揃えないといけません。

 

ですが、良い写真を撮るためには機材よりライティングのスキルが重要になるのは明白です。ライティングさえしっかりしていれば、レンズが中程度のものであっても問題なく納品ができるケースは多いです。何より、ライティングの勉強は腕を上げる大きなきっかけにもなります。是非高額機材よりも先にライティングの勉強を始めてみてください。

 

 

 

 http://www.ipocamera.com

 

ちなみに、こちらで紹介しているライティングを組んで撮影された写真は、全てスピードライトで撮ったものです。また参考がてらご覧になってみてください。

 

スピードライトは4台か5台あれば大抵の撮影に対応できるので、購入したスピードライトはずっと使える機材になります。とくに出張して撮影する場合は、電源の有無を考えなくて済み、撮影スペースが狭くてもスピードライトの機動性を活かして様々な撮影ができます。準備と片付けも早く終わるので、お客さんにも喜ばれますよ。

 

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