カメラマンの知恵

カメラマンの方に役立つ話を書いていきます

カメラマンとして独立を目指すならその日から絶対に考えるべきこと



カメラマンに限りませんが、独立するということは報酬を得る仕事をもらう為の仕事を行わなければいけません。つまり、自分が経営者であり営業マンになるということです。自らが営業に行くとしても、WEBから集客するとしても、その仕組みを考えなければいけません。

 

もしあなたが、近い将来カメラマンとして仕事をしていきたいと思っているなら、独立した時の為の集客を今から考えるべきです。なぜなら、集客は一朝一夕で行えるものではないからです。

 

独立したらすぐに仕事がもらえるような人脈がすでにあるというなら話は別です。しかし、もしその人脈がないというなら、自身で仕事を獲得する術をなるべく早く身につける必要があります。

 

腕だけでは仕事はもらえない

カメラマンとして写真撮影のスキルを磨くことは当たり前。誰もがそう考えますが、集客の術を身につけることを当たり前と思う人は少ないです。僕もその一人でした。結論から言えば、僕の場合は安易に考えすぎていたのです。

 

おそらく僕みたいな人は多いです。写真の腕はある程度上がってきた。これから独立をして、たくさん仕事をしたい!そんなイメージを持っていると思いますが、そのイメージはまず置いておくべきです。そして少し冷静になってこう考えてみましょう。

 

「その撮影の仕事は、誰が依頼してくれるのか?」

 

カメラマンと言っても撮る内容によって仕事が発生する場所がそれぞれ違いますが、その仕事が発生するところへ自らが足を運び、自分をアピールして覚えてもらう必要があります。でなければ依頼はこないからです。

 

独立しました!と知人友人に宣言しても、食べていけるだけの仕事量がそこから発生しないでしょう。HPやブログを使って依頼をと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、HPやブログを使って少し更新すれば依頼がくる、なんて美味い話はありません。

 

上手くいっているケースでは皆それぞれ何十万とお金をかけてHPを作ったり、HPやブログで集客する方法を時間とお金をかけて学び、失敗を繰り返しながら実践しています。僕の師匠の言葉に「お金がないなら時間をかけろ。時間をかけたくないならお金をかけろ」という名言がありますが、時間をかけて学ぶか、それなりのお金を使うか、最低限どちらかを選択し実行しなければいけません。

 

あなたを必要としている人はどこにいるのか?

どちらにせよ、あなたが独立を考えるならまずどんなお客さんを相手にし、そのお客さんはどこにいるのか?ということを真剣に考えなければいけません。できれば、なるべく具体的にです。そしてその具体的なお客さんはどこにいるのか?

 

ここまで考えて初めて、どのような販促ツールを使っていけばいいのかが少しずつ見えてきます。SNSなのか?HPなのか?ブログなのか?チラシなのか?他にもいろいろ選択肢はありますが、どんなお客さんなのかが分からなければ、販促のツールも選択のしようがありません。

 

なんでもできますは厳禁

自分のお客さんが誰なのか分かっていない人がよく言うのは、なんでも撮れます!という言葉です。これは賛否両論あるかもしれませんが、なんでも撮ります! というのは独立をしてからは止めた方がいいでしょう。先ほどの話にもあったように、具体的なお客さんを理解していれば、

 

「なんでも撮れます!」

 

ではなく、

 

「○○ならお任せください!」

 

となるはず。ターゲットが明確になれば、それだけ専門性もでてきてメッセージが強くなります。メッセージが強くなれば、そのターゲットのお客さんには振り向いてもらいやすくなります。なんでもできますと言えば、メッセージが弱くて誰に向けて発信しているのか分かりにくく、結局誰も振り向いてくれないという状況になりかねません。

 

もしあなたがその○○の依頼をするとしたら、どちらのカメラマンにお願いしたいですか?

 

分かりやすい例えを1つ紹介するなら、食べ物で想像してみてください。美味しいパスタを食べたいと思っているのに、なんでも揃っているファミレスに行こうと思いますか?おそらくイタリアンのお店等にいくと思います。写真に限らず、仕事ではこれと同じことが起きます。なんでも撮れますというのは、逆に言えば何も撮れないということにもなります。例え撮れてもそれなりのレベルと思われても仕方ありません。

 

「○○は撮れませんが、□□ならお任せください。」

 

このように、自分の得意なものならお任せくださいと発信することは、ターゲットが明確になり様々な選択が絞れてくると共に、メッセージが強くなってそのターゲットに振り向いてもらいやすくなります。

 

撮る写真と住む場所で集客方法は変わる

ここまで、集客における考え方を簡単にご紹介しましたが、実際に自身の商圏で集客をしていこうとすると、撮る写真と住む場所によってその手法は変わってきます。
 
実際に撮る写真が一般の方を対象にした記念系の写真だと、Facebookを中心にHPとブログを連動させ、チラシ等のアナログツールもシーズン毎に行うのがいいでしょう。記念系の写真の場合は、どこに住んでいてもあまり変わらないかもしれません。
 
広告系の写真は、地方と都市部で違います。地方では印刷会社やHP制作会社等だけに仕事が集中せずにコミュニティ内で撮影の仕事が発生するケースが多々あります。なので、印刷会社やHP制作会社等に営業に行くだけでなく、それ以外の場所で発生する撮影の仕事を獲得できるようにFacebookを中心とした運営を行うのがベストです。
 
 
都市部の場合は、Facebook等の運営は補助的に考え、自分の足で出版社や制作会社等に直接営業に回るのが早いかと思います。
 
 
 
簡単にご紹介しましたが、これはあくまで代表的な一例です。撮りたい写真次第ではもっと変わってくる場合もあります。どの道になるとしてももっと細かく考えていかなければいけないでしょう。

 

あくまで考え方の軸となるのは、

 

・自分が撮りたい写真、得意な写真はなんなのか?

・その撮影の依頼をしてくれる人は誰なのか?

・その人はどこにいるのか?

・具体的にどんな方法でアピールしていけばいいのか?

 

ということです。 

 

いろいろ書いてきましたが、独立を考えるならカメラマン以前に 経営者・営業マンになるということを自覚することです。それができなければ、独立後に苦労することになります。僕は安易に独立をしてしまったので最初は苦労しました。

 

もし、独立する前の自分にアドバイスを送るなら、せめてあと1年は集客の勉強をしてから!と伝えたいですね。